速水さんの話の後は、ワールドカフェの時間です。
「対話とは意味を追求する会話です。皆さん自由に発言し、沢山の発見をしていってください」。
数人ずつのテーブルに分かれると、森さんから今回第1問目のテーマが与えられました。
「速水さんの話をきいて、発電が生活の一部になるという可能性を感じました。体を動かすことで発電する、ダイエット発電なんていう時代も来るかもしれませんね」。
「今では誰も思いつかないようなことも、技術が開発されれば、未来には当たり前に実現されるんだろうなと思いました」。
速水さんのアイデアをきっかけにいろいろな発想が浮かんできたようで、学生を中心としたテーブルからはユニークなアイデアが沢山提案されました。
「家庭は自家発電で、大きな電力が必要なところは大きな発電所で。将来はそういった住み分けが進むかもしれませんね」。「エネルギーの選択肢が沢山でてくると思うので、用途に合わせて電力を賢く使うという発想が求められる社会になっていきそうな気がします」。
考えついたことを言葉や絵で模造紙に書き留めながら会話を深めていく参加者の皆さん。
「新しい技術がもたらされるということは、それだけ使うためのリテラシーが求められるということでもあります。エネルギー技術についても、私たちが勉強しなくてはならないことが増えるのかもしれませんね」
可能性と課題の両方について様々な意見が交換されました。
十数分間の対話を終えたあとは、席替えをして今回2問目のテーマです。
「エネルギーそのものがリサイクルされる時代がくると思います。そういう発想を持って、これからの社会生活のあり方を見直す必要があるのではないでしょうか」。「生活水準を落としてまで消費電力を減らさなくてはならない、という暮らしだとバランスがとれているとはいいにくいですよね」。「バランスがとれているとは、意識しなくてもエネルギーを上手に使えている状態をいうのではないでしょうか。地球に負荷をかけないでエネルギーを作り、使っていくことが当たり前の世の中になればいい気がします」。
それぞれの知識や経験に基づき活発に意見が交換される中、学生がJ-POWERの社員の方に「新エネルギーとはそもそもどういうものなのでしょうか?」と質問をして、説明を受けるというひとコマもありました。
「バランスがとれているということは、快適な生活をあきらめなくてもいい、ということではないかと思います。普段の生活からエネルギーを作り出す音力発電のような技術を使えば、無理に生活を変えなくてもよさそうなので、エコとエネのバランスのとれた生活が実現できそうですね」。「新エネルギーの良さと限界。その両方を正しく理解した上で、バランスのとれた世界を考えていくことも必要ですよね」。
まだまだ話し足りない雰囲気の中、2回目のワールドカフェも終了です。
「音力発電の話からエコとエネについて自由な発想で考えるきっかけをもらいました」。「学生のエコ×エネ・ツアーを計画しています。エコロジーとエネルギーのつながりを説明することは難しいと感じていますが、これからもこのテーマについて学びを深めていきたいと思っています」。
全体の共有セッションでは、学生の皆さんから沢山の「気づき」が発表されました。