VRFB用電解液開発のLEシステムへ2億円を出資
四国電力株式会社は8月31日、電力貯蔵用蓄電池の一つであるバナジウムレドックスフロー電池(VRFB)に用いられる電解液の研究開発・製造を行うベンチャー企業のLEシステム株式会社に、同日、2億円の出資を行ったと発表した。
VRFBは、国内外で太陽光など再エネ増加に伴う不安定性を補う電力需給調整用蓄電池としての役割を果たすと見込まれている。
LEシステムが開発を手掛けるのは、リチウムイオン電池などに比べて大容量化が可能で、充放電回数の制限なく長期間安定して運転できるVRFB用の電解液で、VRFBは電解液製造にレアメタルのバナジウムを原料とするため、これまで原料調達の不安定性と高コストが大きな課題となっていた。
そこでLEシステムは、産業廃棄物の重油燃焼煤からレアメタルの一つであるバナジウムを安価に回収する技術を開発し、従来に比べ大幅な原料調達の安定化とコスト低減を実現していて、既に国内外のVRFBメーカーから旺盛な引き合いを受けている。
ベンチャー企業に出資するのは今回が2例目
このため現在、マザープラントを茨城県つくば市に建設中であるほか、2020年度からの本格生産を目指して福島県浪江町に大型量産工場建設を計画するなど、積極的な事業展開を目指しているLEシステムの将来性に期待し、同社は出資することとしたとしている。
なお、同社がベンチャー企業に出資するのは、今回で2例目となり、今後は、同社事業へのシナジーの検討を進めていくとしている。
(画像は四国電力株式会社HPより)
▼外部リンク
四国電力株式会社 プレスリリース
http://www.yonden.co.jp/press/re1808/data/pr009.pdf