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「北海道洞爺湖サミット」 詳細解説

読み:
ほっかいどうとうやこさみっと
英名:
G8 Hokkaido Toyaco Summit

2008年7月7日から9日までの3日間、北海道洞爺湖地域で、日本が議長国をつとめるG8先進国首脳会議(G8サミット)、通称「北海道洞爺湖サミット」(単に「洞爺湖サミット」ともいう)が開催される。洞爺湖地域は、温暖で豊かな自然と景観に恵まれた、北海道有数の観光地だ。G8サミットは、G7(先進7カ国財務大臣・中央銀行総裁会議)のメンバーである日本・アメリカ・イギリス・イタリア・カナダ・ドイツ・フランスにロシアを加えた主要先進国8カ国とEUによる首脳会議だ。G8では、貿易などの世界経済だけでなく、環境問題や貧困の解消、人権、アフリカの発展、軍縮、犯罪抑止、テロ対策など、国際社会が直面している問題が討議される。とくに近年は気候変動問題が重要なテーマとされ、北海道洞爺湖サミットでは、2013年以降の「ポスト京都」が主要な議題となる。

環境問題については、ポスト京都に関して、2007年のドイツ・ハイリンゲンダム・サミットで日本が提案した「クールアース50」の目標である、2050年までに世界全体の温室効果ガスの排出量を少なくとも半減すること、途上国を含む主要排出国すべての参加などでの合意を目指す。また、アフリカの発展と開発に関しては、ミレニアム開発目標(MDGs)の2015年までの達成に向けて、保健、水、教育分野を中心とした国際的なメッセージを出すとともに、5月に横浜で行われる第4回アフリカ開発会議(TICAD?)の成果をサミットの場での議論につなげるとしている。このほか、世界経済の持続的成長や資源問題、大量破壊兵器の不拡散、テロや地域情勢への取り組みなど、さまざまな問題についての議論が行われる予定だ。

北海道洞爺湖サミットにあわせて、大臣級会議や政策検討会議などが行われる。環境関連では、「気候変動・クリーンエネルギー及び持続可能な開発に関する閣僚級対話」(グレンイーグルズ対話、3月・千葉)、「環境大臣会合」(5月・神戸)、「エネルギー大臣会合」(6月・青森)などが開催、予定されている。このうち、グレンイーグルズ対話には、G8と中国、インド、ブラジルなどの主要排出国(21カ国・地域)の環境、エネルギー担当大臣や、世界銀行、国際エネルギー機関(IEA)などの国際機関の代表、産業界、NGO/NPOの代表など約200名が参加。技術、資金、投資、ポスト京都の枠組みのあり方などに関する議論や意見交換が行われた。具体的には、省エネルギーや再生可能エネルギー、CO2回収・貯留(CCS)、民間企業の取り組みを含めた地球温暖化対策の重要性などが再確認された。また、環境相会合に合わせて「子ども環境サミット IN KOBE」が神戸市で開かれる。北海道では、サミットの開催が近づくにつれ、成功させようという気運が高まっている。2007年6月には北海道知事を会長とする官民一体の「北海道洞爺湖サミット道民会議」が設立された。また、2008年6月19日から21日まで、札幌で「北海道洞爺湖サミット記念環境総合展2008」が開催される。

一方、北海道洞爺湖サミットで、政府や関係者は、準備や運営にあたってできる限り環境に配慮するとしている。たとえば、会議全体をエコ化するため、関係施設の省エネやゴミの分別などを徹底する。また、サミットの運営に伴う二酸化炭素(CO2)の排出削減に関して「カーボンオフセット」に取り組む。さらに、日本の環境技術を展示する「環境ショーケース」コーナーの設置や、燃料電池車によるシャトルバスの運行、施設建設にあたって太陽光パネルなどの環境技術を採用するなど、環境配慮のためのさまざまな工夫をこらす。なお、同サミットのロゴマーク公募には5000点近い応募があり、その中から、地球上で自然環境と人類が共生している姿を表現したマークが選ばれた。

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