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「燃料電池車」 とは

読み:
ねんりょうでんちしゃ
英名:
Fuel Cell Vehicle

水素と酸素の化学的な結合反応から電気を発生させる「燃料電池」により、モーターを回して走る自動車。英名の頭文字を取って「FCV」と呼ばれる。高い駆動力が得られ、走行時に排気ガスを出さず水しか排出しないことから「究極のエコカー」ともいわれる。電池に供給する酸素は空気中にあるが、水素は外から補給する必要があるため、水素を自動車に貯蔵する「水素貯蔵方式」と、メタノールを自動車に積んで化学反応で水素をつくる「メタノール改質方式」が技術の主流となっている。

FCVは、ガソリンエンジン車はもちろん、電気自動車(EV)の後に続く次世代エコカーとして期待され、世界中の自動車メーカーが実用化を目指した。しかし、一度の燃料供給で走れる航続距離が短く、価格も高価になるため、足踏み状態が続いた。こうした中、トヨタ自動車は2014年6月、セダンタイプのFCVを日本国内で約700万円の価格で、水素ステーションの整備が予定されている地域とその周辺地域で2014年度内に販売開始すると発表した。米国及び欧州では、2015年の夏頃に発売する予定だ。この車両の開発には、同社のハイブリッドカー関連技術が生かされている。また、ホンダやダイハツなど他のメーカーも、FCVの開発を進めている。

経済産業省は、国内におけるFCVの台数を2020年に500万台まで増やす目標を掲げている。しかし、水素ステーションの整備は遅々として進んでいない。トヨタ自動車などの自動車メーカーと、東京ガスなどエネルギー事業者10社は2011年1月に、FCV量産車を2015年までに国内市場へ本格導入するとともに、水素スタンドなどの供給インフラを先行整備する内容の共同声明を発表した。また、九都県市首脳会議は2014年6月に、首都圏における水素ステーションの早期整備を国に求めた。FCVは、スマートシティの鍵を握るスマートグリッドの重要な要素でもある。

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