琵琶湖の生態系を守るため、滋賀県が2003〜2005年まで行っていた事業。琵琶湖ではブルーギルやブラックバスなどの外来魚が繁殖してもともと住んでいた在来魚が減少するなど、固有の生態系が失われることが心配されている。この事業は、釣り上げた外来魚を再放流(キャッチ・アンド・リリース)せずに回収場所にもっていくと、周辺の協力店で買い物などに利用できる「ノーリリースありがとう券」が渡される仕組みだった。
同事業は、2006年からは「びわこルールひろめよう券」事業として継続して実施された。「琵琶湖ルール(びわこルール)」は、琵琶湖を守るために同県が定めた決まりで、次の4つからなる。1) 航行規制水域内でのプレジャーボートの航行禁止、2) プレジャーボートについて従来型2サイクルエンジンの使用を禁止、3) 外来魚のリリース禁止、4) 地域の実態に応じたローカルルールの認定――など。同県はその後、外来魚のノーリリースが定着したことなどを理由に2007年度で同事業を終了。現在は、外来魚を入れる箱やいけすなどを整備して、ブルーギルやブラックバスの回収にあたっている。