A: 国際自然保護連合(IUCN)は、絶滅のおそれのある動植物の種をレッドデータブックとしてまとめ、公表している。1966年にレッドリストとして公表したのが最初で、この第一版の表紙が赤かったことからこう呼ばれるようになった。現在は国や地方自治体、学会、研究機関、NGOなどさまざまな主体が同様のリストやデータブックを公表しているが、それらすべての表紙が赤いわけではない。
A: 環境省は2012年8月に、第4次レッドリストを公表した。哺乳類ではニホンカワウソが、鳥類ではダイトウノスリが絶滅危惧1A類(CR)から絶滅(EX)に見直された。ニホンカワウソの最後の生息記録は、北海道では1955年、本州以南では1979年で、中型の哺乳類が人目にまったくつくことなく生き続けているとは考えにくい。過去の調査記録や目撃情報、専門家の見解を総合した結果、「絶滅」とする判断を下した。もちろん、どこかでひそかに生息していて、ひょっこり見つかる可能性も皆無ではない。