サイト内
ウェブ

「身土不二」 Q&A解説

読み:
しんどぶじ
英名:
Shindofuji
  • Q: なぜ身土不二は長生きや健康につながるの?
    身土不二を実践すると、健康で長生きできるというが、どうしてなのだろうか?

    A: 身土不二は、人間の身体と住んでいる風土や環境とは深く関係していて、その土地の自然に適応した旬の作物を育て、食べることで、健康で長生きすることができるという考え方だ。1999年版の環境白書によると、体を冷やす働きがある食物は温暖な地域で夏に、体を温める働きがある食物は冷涼な地域で秋から冬に採れることが多く、食物と気候の調和が自然に図られているという。身土不二が人の身体によい理由はまさにここにある。日本ではかつて、それぞれの地域の気候や風土に合った作物が育てられ、食べられていたが、生活様式の変化に伴い、消費者の「いつでもどこでもおいしいものを食べたい」という要望が強くなり、農作物の生産形態の変化や、保存方法や運輸手法の多様化などが相まって、地域の特性や季節感と作物との関係性が薄れている。しかし、近年、消費者意識が食の安全や安心を強く求める方向に大きく変化し、生産者との「顔が見える」関係を望むようになりつつある。こうした社会的な要請を受けて、伝統的な日本の農業や食生活のあり方が再評価され、身土不二を実践することで健康に長生きしようという人が増えている。

  • Q: 身土不二をスローガンに地産地消を進めている国があるって本当?
    身土不二をスローガンにして、地産地消を進めている国があるそうだが、どこだろうか?

    A: その土地でとれた作物を育て、食べることが、健康で長生きすることにつながるという考え方が身土不二だ。このように、地元の農産物を地元で食べる「地産地消」に、国として取り組んでいるところがいくつかある。韓国では、身土不二をスローガンにして、「国産農産物を愛用し、国産品を優先的に購入しよう」という活動を進めている。また、1980年代に北イタリアで始まったスローフードは、地域の食べ物の良さを再発見して、住民が食の喜びを取り戻すことを目指す運動で、世界中に広がった。その柱は、1) 郷土料理や質の高い食品の保護2) 素材を提供する生産者の保護、3) 消費者への食育の展開、などだ。一方、アメリカではCSA(Community Supported Agriculture=地域が支える農業)という活動が行われている。CSAは、消費者が地域農業を支援することで、地域振興と持続可能な農業を両立させようというもので、1年分の農産物購入の事前契約など、斬新な手法で注目されている。

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。