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「稲作」 Q&A解説

読み:
いなさく
  • Q: 日本で作られている米の種類は?
    世界で主食として食べられている米を分類すると?

    A: 米には大きく分けて、ジャポニカ米とインディカ米がある。インディカ米は、主に中国、インド、インドネシアなどのアジア各国で作られ、世界の米の生産量の90%を占める。米粒が細長く、水分が少ないことから粘り気が少なく、ピラフやカレー、炒飯などに向いている。日本で作られている稲の多くは、丸みがあり、炊くと粘り気のあるジャポニカ米である。寒冷気象に比較的強いことが、東北地方などの寒冷地にまで稲作地を持つ日本で生産される大きな要因となっている。ジャポニカ米は、日本以外では中国の一部と朝鮮半島、アメリカなどで栽培されている。このほか、ジャポニカ米とインディカ米の中間主であるジャバニカ米を加えて、3つに分ける場合もある。ジャバニカ米は、ジャワやイタリアで主に作られている。

  • Q: 稲作の現状は?
    米の生産や減反の現状は? これからの米づくりはどうなるのだろう。

    A: 水稲の作付面積は、2004年度169万7000ヘクタール(青刈りを含む)、収穫量は872万100トン(農林水産省調べ)である。パンや麺類へのシフト、肉や揚げ物の増加など、食生活の多様化によって、米の一人当たりの年間消費量は、1962年度の118.3kgをピークに、2003年度は61.9kgと半減した。ご飯茶碗(一杯70グラム)で考えると、40年間で1日4.6杯分から2.4杯分に減った計算だ。一方、米の生産技術の進歩によって、1960年代後半頃から米の過剰が深刻になり、稲の作付面積を減らして米の供給量を抑える減反政策が1970年度から毎年実施されることになった。減反面積はいまや水田面積の約4割を占めるまでになっている。しかし、減反政策は全国一律に農家に減反を強制するものであったことから、生産効率が高く、おいしい米づくりに努力している農家の生産意欲をそぐという批判も強かった。そこで国による減反政策を2008年度に廃止し、生産者が自主的に生産調整する制度に移行することを定めた「改正食糧法」が2004年施行された。米の流通もほぼ自由化されることになり、米の輸出の拡大、安全でおいしい米づくりによる差別化、米以外の作物への作付け転換など、市場原理にもとづいた米づくりが進むものと期待されている。

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