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「持続可能な開発目標(SDGs)」 詳細解説

読み:
じぞくかのうなかいはつもくひょう
英名:
Sustainable Development Goals

2000年9月に米国で開催された国連ミレニアム・サミットで、国連ミレニアム宣言が採択された。同宣言をもとにまとめられたミレニアム開発目標(MDGs)は、途上国の発展を図るための国際社会の共通目標であり、環境の持続可能性確保などについて2015年までに達成すべき8つの目標を掲げている。MDGsの達成期限が近づく中、2016年に始まる「ポストMDGs」をどのようなものにするかについての議論が活発化している。

2012年に開催された国連持続可能な開発会議(リオ+20)では、持続可能な開発の推進にあたっては、経済・環境・社会の3要素を軸にした社会の構築が重要であるとの認識が共有された。そして、ポストMDGsについては、 MDGsを発展継続しつつ、環境など新たな課題にも対応した「持続可能な開発目標」(SDGs)を実施へと移していくため、政府間交渉のプロセスを立ち上げることが合意された。リオ+20で採択された合意文書の「私たちが望む未来」には、SDGsを2015年までに策定することが盛り込まれている。

具体的には、SDGsをポストMDGsに整合的なものとして統合することと、30カ国によるオープン・ワーキング・グループ(OWG)を設置して議論することの2点が決定された。SDGsは、MDGsに比べてより環境的な側面を重視した目標になる見込みだ。国内では、東京工業大学などの大学や公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)などの研究機関が共同で、MDGsの継続とSDGsとの統合に関する研究を2013年から行っている。この研究に対して、環境省は環境研究総合推進費戦略的研究プロジェクトとして支援を行っている。

同研究プロジェクトのリーダーを務める東工大大学院社会理工学研究科准教授の蟹江憲史氏が参加する研究グループは、2013年3月に試験的SDGsの例を示した。生命及び生活の繁栄、持続可能な食糧安全保障、持続可能な水安全保障、クリーンエネルギーの普及、健全かつ生産的な生態系、持続可能な社会のためのガバナンスの6つだ。

2014年1月には、同プロジェクトの成果を報告するとともに日本のビジョンを示すことを目的とするシンポジウムが、東京で開催された。海外でもSDGsに関する議論が本格化しており、ポストMDGsの策定に向けた動きが活発化している。

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