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「農業集落排水」 とは

読み:
のうぎょうしゅうらくはいすい
英名:
Rural Community Sewerage Systems

農村(農業振興地域)のし尿や生活排水を処理する施設、またはその整備事業のこと。農村部では小さな集落が分散していることが多いため、下水道よりも小さい数集落単位の規模で汚水を集め、処理して農業用水路や河川に戻すことが効率的だ。1983年に制度が創設され、2007年度末現在、全国で370万人の生活排水農業集落排水により処理されている。農林水産省は、約20戸(北海道、離島、沖縄県、奄美群島では10戸)以上の集落を対象として、農業集落排水事業への補助を行っている。補助率は2分の1だ。また、農業集落排水整備計画に定められた地域で農業集落排水事業を行う場合は、同省の「農業基盤整備資金」による融資を受けることができる。

一方、埼玉県加須市のように、民間の資金や技術力を活用して施設の建設や維持管理を行う「PFI方式」により農業集落排水施設を建設する地方自治体もある。また、農業用水路に戻された処理水を農業用水に再利用したり、農業集落排水施設から出る汚泥を堆肥などに有効利用したりする試みもある。さらに、農業用水を利用して小水力発電を行っている地域もある。こうした取り組みがあるにもかかわらず、農業集落排水の整備率は低い。このため同省では、「低コスト型農業集落排水施設更新支援事業」を実施している。この事業は、既存の農業集落排水施設の有効活用や長寿命化を図ってライフサイクルコストを低減するとともに、更新や維持管理にかかる経費の平準化や低コスト化などを目的としている。

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