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「臭気判定士」 とは

読み:
しゅうきはんていし

 悪臭防止法(1971年制定)の1995年の改正により、人間の嗅覚によって臭気の強さを数値化する臭気指数規制方式(嗅覚測定法)が、悪臭物質濃度を規制する方式に追加されて導入された。臭気判定士は、この嗅覚測定法において、パネル(実際に嗅覚を用いてにおいの有無を判定する人)の選定、試料の採取、判定試験の実施、結果のまとめなど一連の作業を管理・統括する責任者で、臭気環境分野で初めての国家資格だ。悪臭防止法では、嗅覚測定法による測定値により、悪臭の発生源である事業者に対し、市町村長が改善勧告・改善命令を行うことができると定め、そのために必要な測定を臭気測定業務従事者に委託をして行うことができると定めている。資格取得条件は、1) 18歳以上であること、2) (社)におい・かおり環境協会が実施する臭気判定士試験(筆記)に合格し、また、全国の嗅覚検査機関での嗅覚検査(嗅覚が正常であることの検査)に合格することである。試験では、嗅覚概論、悪臭防止行政、悪臭測定概論、分析統計概論、臭気指数などの測定実務に関する知識などが幅広く問われる。委託測定などの分析を行う分析サービス業からの判定士が最も多く、最近ではISO14001の取得に取り組む企業が自主的な環境管理のために資格を取得するケースも増えている。2007年11月に実施された試験の受験者数は651名で、そのうち合格者は306名(合格率47%)だった。2007年12月現在の臭気判定士免状保有者数は2754名となっている。

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