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「環境触媒」 とは

読み:
かんきょうしょくばい

 環境の保全改善に役立つ触媒技術の総称。触媒とは、それ自身は変化しないが、接触する周辺の物質の化学反応を促進、抑制する物質のことである。主な環境触媒には、火力発電所からの排ガス中の窒素酸化物を窒素に還元する際の脱硝触媒や、排ガス中の酸素により、ダイオキシン類を水、炭酸ガス、塩酸に分解する際のダイオキシン分解触媒、悪臭成分の多くを占める炭化水素成分を、水と炭酸ガスなどに分解し、無臭化する際の脱臭触媒などがある。また、工業の分野だけではなく、たとえば、北極近くの高高度を飛ぶ航空機内の換気空気に利用されるオゾン分解触媒、エアコンや空気清浄機の脱臭用、酸化チタンを薄膜コーティングした光触媒、冷蔵庫や生ごみ処理機の脱臭のための触媒など、環境触媒は生活の中で広く利用されている。触媒技術の面から見ると、環境中に排出されてしまった汚染物質を除去するための「直接型」と、汚染物質が環境中に排出されないようにするための「間接型」がある。このうち間接型は、化学物質などを工場で製造する際に、汚染物質の排出を抑制できる従来とは異なった合成方法を可能にするために用いられる。工場から排出される化学物質については、企業に化学物質の排出・移動量の把握などを義務づけるPRTR法が2001年4月に施行されるなど規制が厳しくなっているだけに、間接型環境触媒の活躍に期待が寄せられている。

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