週刊誌「AERA」(朝日新聞出版)は、5月9日(月)発売の5月16日号で、「沖縄をもっと知ろう」と題し、5月15日(日)に日本復帰50年を迎える沖縄の歴史やいま抱える課題を多角的に特集している。
巻頭特集「沖縄をもっと知ろう」は、沖縄に移住経験もある作家の池澤夏樹氏の巻頭言からスタート。池澤氏は「基地は減らない。復帰の時に言われたことは嘘ばかりだった。それは今も続いている」とつづり、今も明らかに存在する「本土」との格差を浮き彫りにする。
また、過重な基地負担、貧困や格差がどう生まれてきたのかについて、30代の研究者たちが沖縄の近現代史を読み解く記事も。琉球王国から、沖縄戦、戦後を貫く年表チャートは、沖縄史を包括的に理解しやすい構成になっている。
そして、現在放送中のドラマ「朝の連続テレビ小説『ちむどんどん』」(NHK)の舞台の一つでもある神奈川・横浜市の鶴見区や、大阪市の大正区にある“沖縄タウン”もレポート。沖縄から移住した人々がどんな経験をし、どんな思いで暮らしてきたか、思いを馳せてみよう。
「復帰っ子」と呼ばれる1972年生まれのお笑いコンビ・ガレッジセールのゴリが、沖縄の方言が恥ずかしくて転校先の教室でじっとしていたという経験、その隠そうとしていた沖縄が、自分たちを救ってくれたことも語る。
さらに、専門家たちが「これから」の沖縄についても分析。復帰50年に際し、沖縄を多角的に捉えている。
ちなみに、「AERA」の表紙は通常、「旬な人」が飾るが、今号に登場するのは「ウルトラマン」。映画『シン・ウルトラマン』の公開が間近に迫る中、表紙フォトグラファー・蜷川実花氏が撮影した。
「AERA」が沖縄の復帰50年をどう表現するのか、楽しみだ。
「AERA(アエラ)2022年5月16日号」
2022年5月9日(月)発売 440円(税込) 朝日新聞出版