寒さの中で力を蓄えた草木がパワフルに芽吹き、次々と花を咲かせて景色をカラフルに染め上げる春がやってきました。
日本各地に、今しか見られない、かけがえのない美しい景色が広がっています。今回は大分県が誇る、春の絶景・風物詩をピックアップ。自然が織りなす奇跡の景色に会いにいきませんか?
くじゅう連山の麓に広がる「長湯温泉 しだれ桜の里」。自然豊かなロケーションに約10万平方メートルもの敷地を持ち、約2,600本の桜が植えられている。
3月下旬ごろになると大漁桜を皮切りに、コマツオトメ、八重紅しだれ、ヨウコウザクラ、オモイカワザクラ、八重桜など6種類の桜が次々と開花。
濃淡さまざまな桜色で彩られた里山の景色は圧巻で、桜シーズンは多くの花見客で園内が賑わう。
2024年の見ごろの時期:3月末〜4月14日
長湯温泉 しだれ桜の里(ながゆおんせん しだれざくらのさと)
所在地 大分県竹田市直入町大字長湯3142-15
https://shidarezakuranosato.com/
東洋のナイアガラと称され、「日本の滝100選」にも選ばれている、原尻の滝。この滝の周辺は、春になると130種類、28万本の色鮮やかなチューリップで埋め尽くされる。
このチューリップは休耕田を利用し、地元の有志やボランティアスタッフによって育てられたもの。開花時期には有志たちによって「チューリップフェスタ」が開催され、チューリップの持ち帰りサービスなどが行われる。
また、チューリップ畑のすぐ近くには「道の駅 原尻の滝」があり、食事やお土産の購入におすすめだ。
見ごろの時期:4月上旬〜中旬
チューリップフェスタ
開催期間:2024年4月3日(水)〜4月14日(日)
原尻の滝のチューリップ(はらじりのたきのチューリップ)
所在地 大分県豊後大野市緒方町原尻936-1(道の駅 原尻の滝)
https://www.visit-oita.jp/spots/detail/9295
千財農園は、小倉の池と呼ばれる景観の良い場所にある広大な農園。茶畑に隣接する藤園には、2,400坪の敷地に全国から集められた約250本の藤が栽培されている。
見ごろの時期になると白やピンク、紫の藤の花が咲き乱れ、雅やかな姿の花房が垂れ下がる藤棚の下をくぐれば、甘い香りに包まれる。
また、ゴールデンウィーク以降にはバラ園も開園し、約2,500本の色鮮やかなバラの花が堪能できる。
見ごろの時期:4月中旬〜下旬
千財農園(せんざいのうえん)
所在地 大分県宇佐市大字四日市4243
https://www.city.usa.oita.jp/tourist/touristspot/touristspot2/touristspot3/10162.html
くじゅう花公園は、阿蘇くじゅう国立公園内の久住高原に位置する、西日本最大級のフラワーパーク。
県内の人気観光スポットで、2023年からは名誉理事に就任した華道家・假屋崎省吾氏が園内のプロデュースを手掛けている。
22万平方メートルの園内には年間を通して500種類500万本の花々が咲き、くじゅう連山や阿蘇五岳といった雄大な山々をバックに四季折々の花々を観賞できる。
春はチューリップやポピー、パンジーなど、一年の中でも最も多くの花を楽しめるシーズンだ。
見ごろの時期:4月〜11月上旬までさまざまな種類の花が見られる
くじゅう花公園(くじゅうはなこうえん)
所在地 大分県竹田市久住町大字久住4050
http://www.hanakoen.com/
山奥の谷底に建つ一心寺は、西日本最大級の八重桜(ぼたん桜)の名所。約2万坪の敷地に15種類以上、約800本の八重桜が植えられており、4月頃には谷いっぱいに咲き誇る。
この八重桜を上から見下す景色は「桜の雲海」、谷底から吹き上がる風で舞う花びらは「桜の竜巻」、散った花びらで足下が濃桃色に染まる様子は「桜のじゅうたん」といわれ、毎年多くの人が観賞のために訪れる。
高台から見下ろすと、谷底に広がる桃源郷のような幻想的な景色を楽しめる。
※拝観料 中学生以上1,000円 小学生300円
一心寺(いっしんじ)
所在地 大分県大分市廻栖野1305
https://issinnji.jp/
周防灘に突き出した岬、長崎鼻には、約16ヘクタールの花畑が広がり、春は九州最大級の約2,000万本もの菜の花が岬一帯を包み込む。
敷地内には、オノ・ヨーコをはじめとするアーティストの作品も点在しており、あわせて楽しみたい。
見ごろの時期:3〜4月
花とアートの岬 長崎鼻(はなとあーとのみさき ながさきばな)
所在地 大分県豊後高田市見目4060
http://www.nagasakibana-oita.jp/
耶馬渓(やばけい)は、中津市・玖珠町にまたがる「日本新三景」にも選定されている景勝地。
その耶馬渓屈指の名勝、競秀峰(きょうしゅうほう)の裾野に位置するのが、禅海和尚が掘り抜いた青の洞門(あおのどうもん)。
青の洞門の対岸の田んぼ一面に、青く可愛いネモフィラの花が咲き誇り、美しいブルーの世界が広がる。
見ごろの時期:4月初旬〜GW頃
青の洞門のネモフィラ畑(あおのどうもんのねもふぃらばたけ)
所在地 大分県中津市本耶馬渓町曽木
https://nakatsuyaba.com/?introduce=doumon0815
由布院温泉のシンボル・由布岳は、双耳峰を持つ標高1,583メートルの美しい山。御幸橋から望む大分川沿いの菜の花と桜、由布岳の心和む景色は由布院の春の風物詩。
色彩豊かな景色を堪能しながら、のんびりと川沿いを散策するのもおすすめ。
見ごろの時期:3月下旬〜4月上旬
※天候や気温により、菜の花と桜の咲き具合は写真とは異なります
由布岳と菜の花と桜(ゆふだけとなのはなとさくら)
所在地 大分県由布市湯布院町川南
https://yufu-tic.jp/shiori/471/
豊後高田市にある、昔ながらの田園の風景を色濃く残す荘園、田染荘。
1,200年もの歴史を持つこの荘園は、地域の方たちの協力があってこそ、美しい姿を保ち続けることができている。
平成22年に国の重要文化的景観に選定され、平成23年12月には日本ユネスコ協会連盟の未来遺産に登録された。さらに平成25年5月に、国東半島を含む一帯が、世界農業遺産に認定されている。
田染荘(たしぶのしょう)
所在地 大分県豊後高田市田染小崎
https://www.city.bungotakada.oita.jp/site/showanomachi/1258.html
大分県で唯一、水平線に沈む夕陽を目にすることができることで知られる、真玉海岸。「日本の夕陽百選」にも選定されている。
晴れた日の夕暮れ時には辺り一面が真っ赤に染められ、水面にキラキラとオレンジ色の夕陽が映り、最後には真ん中に陽が落ちてゆく、その幻想的な光景は、訪れるすべての人を魅了する。
真玉海岸の夕陽(またまかいがんのゆうひ)
所在地 大分県豊後高田市臼野・真玉海岸
https://www.city.bungotakada.oita.jp/site/showanomachi/list3-338.html
※記載されている「見ごろ」は例年のものです。気候等により変動する場合がございます。
※施設の休業、イベントの中止・延期の可能性がございます。事前にご確認ください。
文=佐藤由樹
協力=公益社団法人ツーリズムおおいた