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海野和男のデジタル昆虫記

森への道

森への道
2022年10月22日

アレキサンドラトリバネアゲハの棲息地に入るのは許可と警官の同行も必要なようだ。実際、途中の道はラスカルがよく出没するという。
山の中の道路は極めて悪く、以前にあった橋も壊れると直していないようで、車で川を渡ることになる。道が悪く、ある日は車の四輪駆動装置が壊れて立ち往生ということもあった。現場までは2時間かかる。途中はパームオイルの畑ばかりで、森はとうの昔になくなったようだ。
30年以上前から保護区が設置され、今回は行かれなかったがアフォーレの保護区は36万ヘクタールもあるそうで、そこでは全ての種が保護されゴクラクチョウなども生息しているという。70年代はは、ポポンデッタ周辺も原生林に覆われ、アフォーレとポポンデッタ台地は熱帯雨林で繋がっていたという。まず木材の伐採がはじまり、大木が切られ2次林になる。次いで道路沿いにパームオイルのプランテーションができ、森は消えていったという。
訪れた森は現在、村人と政府で保護区の設定が行われている最中らしい。しかし残された森は少なく、チョウの個体数も極めて少ない。3週間村に通ったが、出会いは、多くはなかった。世界最大のチョウには、それ相応の広さの森が必要だ。
最終日に森の中でラグライズアゲハの雌雄の求愛飛翔に出会って驚いた。是非みたいチョウの一つである、よく似たツバメガもいるが、求愛飛翔が典型的なアゲハ型だったので、間違えないと思う。残念ながらカメラには魚眼レンズがついていて、数メートル先のチョウは豆粒ほどにも写らなかった。
アレキサンドラトリバネアゲハは、総数が500ぐらいと想定されているが、世界で最も危機に瀕しているチョウだ。
今回は放映後まで、写真をあまり公開できないと思うので了解していただきたい。

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