5月末から6月にかけて、林の中の小道を歩くと、葉で作られた長さ2cmほどの小さな円筒形の筒が落ちているのを見かける。これは,オトシブミという名の、大きさ1cmほどの小さな甲虫が作った揺藍と呼ばれるものだ。オトシブミは葉を丁重に細工して,筒を作る.中には卵が1つ産み付けられている。
揺藍はオトシブミのお母さんが作った,幼虫が食べる葉で作られたゆりかごだ。オトシブミにはたくさんの種類があるが、クリの木の下に落ちていればナミオトシブミの揺藍だ。クリの葉が伸びきって、まだ柔らかなこの季節だけに,ナミオトシブミは揺藍を作る。長さが15cmほどもあるクリの葉をだれに教えられるわけでもなく、脚と口だけを使って、ゆりかごを作り、最後は切り落とすことが多い。製作に2時間ぐらいかかるが、そのおかげで子どもは安全に育つことができるのだ。
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