5月に入ると、サクラの花も散り、木々の葉が伸びてくる。新緑の季節である。目で見てわかるほどに林の緑は、日々濃くなっていく。しばらく見ないと、ああこんなに季節の移り変わりは速いのかとびっくりするのである。
雑木林を構成するメインの木はクヌギとコナラだ。よく似た植物だが、遠くから見ると、コナラの新緑は白っぽい緑で、クヌギは黄色っぽく見えるから、すぐわかる。
高低差のある小諸では5月に入っても、浅間山に雪がつもることがある。こんな日は、朝の冷え込みが厳しく、遅霜が降りることもある。果樹園を経営している農家の方にとっては、心配な日でもある。けれど、新緑の向こうに新雪を頂いた淺間山の姿はまことに美しい。こんな景色を見ると、信州の厳しいけれど美しい自然がたまらなくいとおしくなる。
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