テレコンを使うと画質が落ちるから、もってのほかと考えている方も多いと思う。
けれどぼくはテレコンを50年以上も使ってきた。最初は高い望遠を買うお金がないので、標準レンズにテレコン。これが高校生の時だ。
そして、次によく使うようになったのはマクロレンズの倍率を上げるため。テレコンを使えばマスターレンズの最短撮影距離で望遠で撮れるというのが理由。1970年代から80年代のことだ。当時はマクロレンズは1/2倍までと言うものも多く、等倍までいけば御の字。2倍テレコンを使うことで拡大率が上がるのだ。でも当時の2倍テレコンは実際画質はああまり良くなく2倍より1.4倍を用いた。
次が魚眼レンズにテレコンを使うことを覚えた。デジタル時代になって最初はフルサイズ一眼はなかったので、APECにフルサイズ用の魚眼を使った。まわりがカットされるので、ちょうどフルサイズカメラに魚眼レンズと1.5倍テレコンを付けた画角になった。最初は画角が狭くなり、嫌だったが、そのうち本当の魚眼より自然な描写のこの方が良いと感じるようになった。そのうちAPEC専用魚眼も出たが、これには1.4倍テレコンを付けて常用した。
今はマイクロフォーサーズにはあ魚眼レンズにテレコンは付けられない。そこでフロント魚眼コンバーターを標準レンズに付けたりしている。
最近は望遠レンズにテレコンを付ける。これが本来のテレコンの使い方なのだが、昔はフルサイズ用の望遠レンズには300mmに1.4倍を使ったぐらいだった。最近、望遠や望遠ズームにテレコンを常用するようになったのはテレコンの画質が上がったこともあるが、やはり拡大率を最短撮影距離付近で稼ぐためである。また、最近は手ぶれ補正がよく効くし、高感度特性も良くなったのでのでレンズがそれほど明るい必要を感じなくなったからでもある。
また重さが軽い方が楽ということもある。
写真はマレーシアのチャイロタテハ。40-150mmにMC-20の組み合わせだ。ということで軽さ優先で、今回のマレーシア取材では300mmF4は持参せず、常時40-150+MC20で撮影することにした。
デジタルカメラで昆虫観察が発売になります。
海野和男写真事務所へのご連絡、小諸日記へのご意見
プロフィールページのアドレスへ
掲載情報の著作権は海野和男写真事務所に帰属します。
Copyright(C) 2025 UNNO PHOTO OFFICE All Rights Reserved.