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海野和男のデジタル昆虫記

学生時代のフィールド

学生時代のフィールド
2014年04月04日

 昨日は突然テレビの依頼で、学生時代にギフチョウに出会った多摩丘陵に行った。大学時代に午後に休講があったりすると、よくいった京王線の北野の裏山である。そこは大学を卒業した頃には大規模な宅地造成で、山そのものが消えた場所だ。けれど、その後の開発はほとんどなかったようで、僅かに残った絹の道周辺は、かってよりも見た感じの環境は良いぐらいだ。今にもギフチョウが飛びだしてきてもおかしくない風景を残していた。
カンアオイは健在であったが、勿論ギフチョウはいない。スミレの花にきれいなキアゲハが舞い降りた。
 メレ山メレ子さんの「ときめき昆虫学」を頂いた。
 大人になってふたたび出会う虫の魅力、それに目ざめた状態を、「虫スイッチ」という言葉で表現されている。「虫の世界は不思議だらけで、知れば知るほど押せるスイッチは増えていくのです。」と前書きにある。
 20の虫を取り上げ、虫の雑学ノート的な内容ではあるが、虫や虫屋に対するする愛情に満ちあふれた文体が素晴らしい。シニカルな側面を持ちながらも素直で、実際に体験された話ばかりだから、ライターがまとめた本とは一線を画しているばかりでなく、専門家には書けない話ばかり。
 虫屋は人見知りな人が多いが、実は寂しがり屋で自己表現が苦手な人が多いようにも思うが、若いプロやアマチュアの虫屋もたくさん登場し、そんな虫屋の思いも汲み上げた素晴らしい本でもある。

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