昆虫の色や模様を写真で表現しようとした時に、昆虫の一部を拡大したいという欲求が生まれる。生きている昆虫では拡大倍率が何倍にもなる撮影というのは非常に難しい。昔は標本の一部を拡大していた。ところが今は標本は蒐集していない。かって集めた標本も、今見ると色あせたり、カビが生えたりと、とても高拡大率の再撮影には耐えない。
甲虫はそれでも新たに撮影する方法を模索しているのだが、蝶はかってポジで撮影したものをスキャンしたほうがよさそうだ。こうした細かい模様の撮影は、意外にもフイルムの方が質感が出ているなと思うことがある。写真はルリタテハ。
35mmでの撮影の場合、ニコンの一眼レフにズイコーの80mmマクロとベローズを使って撮影することが多かった。この写真も20年ほど前のものだ。標本は色あせてしまうが、ポジはまだ色あせていない。
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