サイト内
ウェブ

海野和男のデジタル昆虫記

連載「日本昆虫記」5 空中停止飛行の名人、クマバチ

連載「日本昆虫記」5 空中停止飛行の名人、クマバチ
2010年04月09日

 恐ろしそうに見える毛むくじゃらの大きなクマバチ。体長は2cm以上もあります。冬の間、成虫で眠っていたクマバチは、春になると見晴らしの良い丘の上でぶんぶんと大きな羽音を響かせてホバリング(空中停止飛行)をしています。
 他のハチが近くに来ると、ものすごいスピードで追いかけていきます。鳥が上空を飛んでも、追いかけることもあります。目の前でぶんぶんするからちょっと恐いですが、捕まえても刺すようなことはありません。実は丘の上でホバリングしているクマバチはすべてオスです。ハチの毒針は産卵管が変化したものですから、オスにはないのです。
 クマバチはとてもおとなしいハチで、メスも手でつかめば刺しますが、人を襲ってくるようなことはありません。ぼくは子供の頃にクマバチのオスを捕まえて、いじめっ子の前でつかんで見せたことがあります。これにはさすがのいじめっ子もびっくりしてしまいました。刺さないとわかっていても最初につかむのはかなりの勇気がいるものでした。攻撃性の強いクマンバチと混同してしまう人もいるのですが、クマンバチは黄色と黒の縞模様の大型のスズメバチの別名です。

上はタンポポの咲く丘で気持ち良さそうにホバリングしているクマバチのオス。下はフジの花に来たメス
今日のハワイ昆虫記はハワイ特産のイシノミ

前日
翌日

お知らせ

NEW

単行本

連載

◎過去の小諸日記

海野和男写真事務所へのご連絡、小諸日記へのご意見

プロフィールページのアドレスへ

掲載情報の著作権は海野和男写真事務所に帰属します。
Copyright(C) 2024 UNNO PHOTO OFFICE All Rights Reserved.

キーワードからさがす

gooIDで新規登録・ログイン

ログインして問題を解くと自然保護ポイントが
たまって環境に貢献できます。