ランダムハウス講談社から「昆虫」と題した本が出る。ぼくの著書ではなく。写真も一枚も使われていない。イギリスのDKという老舗の出版社が作った本で、ぼくは日本語版の監修をした。ぼくの先生でもある日高敏隆先生の紹介と言うことで、いささか責任は重いが、引き受けることにしてから半年以上たって本になった。
大変にまじめな本でぼくもすごく勉強になった。こうしたベーシックな本は、最近の日本ではとても少ない。百科辞典的な昆虫の本というのも、実は大変に良いものだなと、今回監修をして思った。
ぼくの知らないこともたくさんあったし。元の本の誤りもあった。そして言葉の違い。イギリスと日本というかアメリカとの違い、例えばarmy ant、南米のグンタイアリを頭に浮かべるが、原著ではそれはアフリカの、ぼくらの言うサスライアリを指したりする。サスライアリの集団構成数のすごさにびっくりしたり、とても勉強になる監修だった。
そして、写真はヨーロッパの写真家の手になる素晴らしい写真がたくさん使われている。ぼくが若かった頃の名作もあるし、新しい写真もたくさん。ヨーロッパの昆虫写真はかって日本とはだいぶ違っていた。日本のもヨーロッパと違って面白かったのだが、最近の写真はは双方が似てきたようにも思う。
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