4才か5歳の時に東京に戻ってきた。新宿区百人町にあった公務員宿舎のRDというアパートの3階に住んだ。屋上からは晴れた日は富士山が見えたし、高い建物と言えば新宿の伊勢丹ぐらいだった。
屋上から北を見ると、団地の奥に左に小学校、右に中学校、その間に給水塔があった。建物は4階以下だから、給水塔はそれより少し高い。アパートの前には花壇があって、野菜や花が植えられていた。先に植えた人の優先権が強かった。広い土地を占有している家は何だかお金持ちそうだった。
皆が勝手に植えるから、いろいろな植物があって、それを食べる虫も多かった。99年に、NHKのようこそ先輩という番組で、西戸山小学校に行った。公務員住宅は既になく、学校の西にあった都営住宅の花壇はうっそうとして、素晴らしい場所だった。都営住宅から通っている人は何人かなと思ったが、2人ほどしかいなかった。当時も既に老齢化がはじまっていた。
明日は、久しぶりにまた西戸山小学校に行く。何でも、今年小金井で行ったぼくの写真展に行かれて、学校に呼びたいということになったらしい。母校だから断るわけにはいかないだろう。さてこの10年で周辺はどんなふうに変わったのだろうか。
写真は50年近く前の写真 撮影 海野和男
海野和男写真事務所へのご連絡、小諸日記へのご意見
プロフィールページのアドレスへ
掲載情報の著作権は海野和男写真事務所に帰属します。
Copyright(C) 2025 UNNO PHOTO OFFICE All Rights Reserved.