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海野和男のデジタル昆虫記

再びツチスガリ

再びツチスガリ
2007年06月25日

 今日もツチスガリの観察。ビデオで撮影できたのは巣穴に獲物を抱えて飛んできて引き込むところを、虫の眼レンズで1カット押さえたのが目新しいところで、それ以上の進展はない。けれどツチスガリは見ていて大変面白い。寄生バエが後を付けて飛んでいるのを、どうはぐらかそうかと作戦を立てているように見えたり、よその巣穴を覗いたりと興味が尽きないが、その意味が複雑で難しそうな行動をする。
 個人的なことだが、今日で、ぼくも60才。昔なら古老の仲間入りで、おめでたいし、そろそろ引退せよとの勧告でもあるだろう。
 還暦というと感慨深いもので、そろそろ自由時間がというのが、勤め人の方の感覚だろう。ところが写真界ではやっと一人前というのが実情。そしてどんどん忙しくなる。たぶん今年が今までで一番忙しい。若い頃は暇だから、自由な時間はたくさんあった。それが年と共に減っていくのが写真家稼業かもしれない。その上、忙しいと時間があっという間に過ぎていく。だから感慨を抱いている暇がない。
 ただこの2年ほど体調が優れなかったり、年取ったなと自分で自覚することが時々ある。けれど心配事が解決すれば元気になる。気の病なのかもしれない。健康診断はもう15年ほどやっていなかったので、この前、区の誕生日検診制度を初めて使って検診を受けた。結果を聞きに行く時間がない。フランス行きの前日に少し時間があるから行ってみよう。
 還暦にかかわらず誕生日は節目だとは思う。毎年誕生日には撮ったことのない虫の写真を撮りたいと思っている。今日はツチスガリを撮った。初めてではないけれど、たくさん撮っているわけでもないし、種類も少し違うかもしれない。
 今日は昼飯も食べる時間がなかったけれど、とりあえず成果は少しはあった。誕生日だから夜は一人でシャンパンを開けよう。
 
 写真は上は寄生バエ(左)をまこうと、いったん材木の上にとまり休んだふりをしているところ。中は獲物のハナバチを抱えて(小さいので見えにくい)巣にやってきたところ。下はやはり寄生バエに見張られているところ。
 今日は他にヤマトトゲムネアナバチ、コカブト、ホシミスジ、ミヤマダイコクがあります。前へのボタンからどうぞ

◎偕成社から「さがそう! ちがう虫」「さがそう! かくれる虫」「さがそう! まねする虫」、の3冊の絵本が発売。海野和男のさがしてムシハカセというシリーズで虫さがしをしながら分類、カムフラージュ、擬態を楽しく学ぶ本です。

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