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海野和男のデジタル昆虫記

「デジカメ自然観察7」デジカメは記録が残る

「デジカメ自然観察7」デジカメは記録が残る
2005年10月21日


現在ニューギニア取材旅行中です。小諸日記は前もって作っておいた「デジカメ自然観察」を連載で掲載しています。現地からの日記も状況の許す限り更新したいと思っています。

 小諸日記をはじめて1年ほど経ったとき、ある大学生からデジタル画像は後で変更がきくから、科学写真として信用できないと教授にいわれたのだがどうだろうか?という質問をもらった。それには「実はアナログ写真でもその種の加工はできるので同じ問題を含んでいます。要は撮影者が自覚することと、うそをつかないというのが基本です」と答えた。
 ぼくはデジタルカメラの映像はフイルムで撮ったものよりも格段に科学的な正確さがあると思う。それはどうしてかというと、デジタルカメラの画像には撮影した月日と時間が見えない部分に書き込まれているからだ。これはオリジナルのデータを捨ててしまわない限り残っている。けれど悪意があれば撮影する時点でカメラの時計を狂わすことで、時間をごまかして記録することも出きるから、デジカメ写真の日付は絶対正しいというわけではない。
 写真の合成についてはデジカメでの写真はパソコンですぐに加工ができることも事実だ。けれどフイルム写真だってスキャナーでパソコンに取り込んで加工できる、アナログ的な方法でも合成はいくらでもできるのだ。どちらが科学的かなどと論議しないで、デジカメの持つ日付データを十分に活用するのが大切だと思うのだ。
 今はニューギニアでホタルを撮影しているけれど、今回はホタルの写真は合成を前提に撮影することにしてみようかと思っている。それはデジカメの苦手な長時間露光によるノイズを少しでも抑えるためだ。カメラを三脚に据え、例えばISO400で30秒露光で8枚連写する。そうすると連続した4分間の場面が8枚の写真に30秒ずつ露光されたことになる。これをPhotoshopで合成すれば3分間露光したのとほとんど変わらない写真になり、3分間の長時間露光よりはノイズを減らすことができるようだ。ただ困ったことにデータは最初の一枚に付けられた30秒露光のデータになってしまう。
 今年の2月はインドネシアへホタルの取材に行ったのだが、トラブルでほとんど撮影ができなかった。その時に30秒露光で連続して撮った写真を8枚合成したのが今日の写真だ。今回はノイズテストをしてみたら、僕の持っているカメラではD2Xが最もノイズが少ないので、主にD2Xでホタルを撮影することにしている。ホタルはデジタルが最も苦手とする被写体かも知れない。
 写真はスマトラのホタルEOS 20D シグマ18-50 4分(30秒×8枚)


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