虫の眼レンズとも呼ばれるピントの深い改造レンズがはやっている。日本では栗林さんがずっと前から自作し使われておられるのだが、デジカメ時代になってアマチュアの人もずいぶん使うようになった。最近は受注生産しているところまであるし、市販品もレイノックスから発売されるかも知れない。筒の先につけた焦点距離の短いCマウントなどのレンズの空中像をいろんな方法でカメラのフイルムやCCDの位置に像を結ぶようにし、なおかつ拡大したものだ。
実はこのタイプのレンズはアリフレックス用などに何十年も前からあるようだ。ボアスコープなどと呼ばれていたと思うが原理は同じだ。
虫の眼レンズで写した写真はコンパクトデジカメでのワイド側で撮影したものに近い。けれどもっとパンフォーカスになること、より虫に寄れるのと、筒の先に小さなレンズがついているので虫を驚かさないで近づくことができるなどが特徴だ。
画質はフロントのCCDレンズやリレー系、拡大のためのレンズなどの組み合わせによって異なるが、所詮2/3インチとか1/2インチ用の解像度の低いビデオ用CCDレンズの像を更に拡大するのだから、コンパクトデジカメの性能の良いワイドレンズにかなうはずはない。けれど独特の悪い画質が何となくインパクトがあったりする。
今日は午前中にE−300用の虫の眼レンズを組み、午後に撮影してみた。デジカメだからこそ簡単にできるのだ。ちょっと色収差がひどいが、何とか見られるかなと思う。使ったのはタムロンの3.5mmCマウントレンズ。Nikonの顕微鏡用対物レンズ4x、拡大系にペンタコンオート28mm2.8M42マウントレンズリバースそして、それでもケラレがあったのでEC14テレコンも併用してみた。
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