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海野和男のデジタル昆虫記

ヒメギフチョウ

ヒメギフチョウ
2002年04月16日

今年はヒメギフチョウが全く見られなくて寂しかった。12年ほど前アトリエの近くに小さな生息地をみつけた。最初は細々で、卵の孵化率が悪かった。孤立した個体群と思い、いなくなるのではと心配した。ところが6年ほど前から急に数が増えだし、元気を取り戻した。それでも成虫の総数は30匹といったところだ。
 この地のヒメギフチョウの盛衰を見守ってきたが、昨年何人かの人がかなりの数のチョウを採集した。それで今年はどうなるかとちょっと心配した。いつもなら最盛期には1時間もいれば10匹以上見られるのに、今年は何度行っても、全くいない。増えすぎると突然減ることもあるし、去年の夏の崖崩れも影響したかも知れない。何が原因かは特定できないが、減ってしまったことは事実である。
 それが嬉しいことに、わずか1卵塊だが今日は卵を見つけた。そして、夕方に晴れると、アトリエの庭にやってきたのだ。タンポポ、スミレ、シバザクラで吸蜜したが、キアゲハに追いかけられてどこかへ姿を消した。
 採集がチョウを絶滅させることはないと思うが、小さな、かつ孤立した個体群ではやはり打撃は大きい。自分自身昆虫採集をして育ち、今の子どもたちにも虫取りをどんどんして欲しいと願うぼくは、こういうときにとても悩んでしまうのである。
 
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