ペンタコンDは東ドイツの一眼レフだ。もともとはコンタックスDという名で、でていた。コンタックスといえば、ツアイス、戦前のレンジファインダー機が著名だが、ツアイスは戦後東と西に分かれた。ドレスデンにあった東のツアイスが世界初のペンタプリズム付き一眼レフを製造したのである。その一眼レフコンタックスSから派生したのがこのペンタコンDである。西のコンタックスと商標権争いをしたために、輸出用にペンタコンという名が付いた。名前のみの変更で、仕上げは同じである。マウントはその後世界標準となったM42スクリューマウントである。
つけてあるレンズは西ドイツのメイヤー光学のプリモプラン50mmF1.9。プランは収差の補正されたレンズで、顕微鏡などではプランでないレンズは写真撮影には不向きである。プリモプランは名称であるから、顕微鏡用のプランとは意味が異なるかも知れないが、その写りはシャープそのものである。今まで使ったクラシックの50mmの標準レンズでは、ぼくの見た限りではこのプリモプラン程のレンズにお目にかかったことはない。
海野和男とクラシックカメラ「クラシックカメラで自然を撮る」A4上製208pp。人類文化社より7月発行決定。ライカ。ローライ、ソ連製カメラ、アルパ、そしてニコンF、オリンパスOM1、ミノルタX1、キャノンF1など往年の日本の一眼レフも登場。デジカメで野外で撮影したカメラの写真200枚以上。そのカメラで撮影したネイチャーフォト300枚以上掲載予定。クラカメ図鑑としても、写真集としても使える楽しい本にします。請うご期待。
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