オリンパスOMシリーズがついに販売中止になった。今ではそれほど売れるカメラではなかったし、受注生産に近い少量販売では、売れば売るほど赤字になるのだろう。OMユーザーとしては、今まで、よくぞサポートと販売を続けてくれたとオリンパスに感謝しなければならないとも思うのである。とは行っても長年の愛機がついに消えるというのは寂しいものである。
OMシリーズはM-1にその源を発する。Mという名は、ライカM型があったので、クレームが付きすぐにOMと名前を変えた。初代OM-1が出たのは1972年。30年前のことである。それから基本的なデザインの変更なしに、今まで続いたことは、いかにOMがカメラとしてデザイン的に優れていたかを表しているだろう。
OM-1はボデー重量510gと、当時としては極めて軽量なカメラである。そのシャッター感触は、他のカメラと全く異なり、ミラーショックが少なく、まるでライカのレンジファインダー機のような感触である。そこが逆にちょっと頼りなさを感じさせるところでもあるが、極めて堅牢なカメラで、故障らしい故障を経験したことがない。
写真のレンズは21mmF2.0。ぼくが広角ではじめてストロボを使った写真、メスアカミドリシジミのテリトリー争いを写したレンズである。それ以後、広角ストロボ写真はぼくの作風になったのである。
オリンパスのレンズにはF2.0シリーズがあり、いずれのレンズも大変によい描写をするし、フローティングなど当時の最新の光学技術を駆使して作られていた。
◎クラシックカメラで自然を撮る2002年初夏発行予定
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