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海野和男のデジタル昆虫記

今日のクラシックカメラ(ゼニット5型)

今日のクラシックカメラ(ゼニット5型)
2002年02月09日

ソ連最初のペンタプリズム付き一眼レフは1951年発売のゼニットである。ゼニットは何百万台も生産されたEシリーズなどもあり、現在もM42スクリューマウントの安価な一眼レフを生産している。ゼニットブランドの一眼レフでとりわけ異色なのがこのゼニット5である。
 ゼニット5とその姉妹機の4、6は他のゼニットと違いレンズシャッター式の一眼レフカメラだ。1964年から68年まで11616台が生産されたという。ゼニットはシリーズで22機種、総計1千万台を越える生産台数であるからこのカメラの生産台数がソ連製ではずいぶん少ないということがわかるだろう。
 背の高いカメラだなと思ったが、その理由はカメラにモーターワインダーが組み込まれているからである。実は不勉強なぼくはそんなことを知らなかった。巻き戻しボタンがちゃんと動かないので、昨日底蓋をはずして見たところ何と円形の薄い積層電池を4つ入れる場所があり、小型のモーターも入っていることがわかった。1964年製であるからひょっとしたら世界最初のモーターを組み込んだ一眼レフではないかとも思う。
 レンズ交換式で標準レンズはVEGA-3 50mm/2.8だ。レンズシャッターはマウントの後ろにあって、絞り付きのレンズを交換する方式だ。マウントはデッケルマウントと呼ばれるもので、フォクトレンダーベッサマチック、コダックレチナフレックス後期型などと同じであるがフランジバックなどが微妙に異なり互換性はないらしい。脱着可能なペンタプリズム、シンクロ全速同調(レンズシャッターだから当たり前ではあるが)となかなかのスペックを持ったカメラである。

◎クラシックカメラで自然を撮る(仮題・カメラ100機種以上の写真と、そのカメラで撮影した200枚以上の写真で構成)6月人類文化社より発売予定。

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