もうクヌギカメムシの孵化がはじまっていた。画面中央、卵塊の左上についている2つの緑色のものが幼虫である。今はまだ全体の1割も満たないが、3月末くらいまでにはほとんどが孵化する。そしてクヌギの葉が開くまでには二回脱皮を済ませ、7ミリくらいまでに成長する。今は1ミリほどしかない。
寒いこの時期、木の汁を吸うクヌギカメムシが何を食べて成長するのか?答えは卵をおおっているゼリー状の物質である。母親は卵を産むとき、同時に子供の食料を準備していたのだ。クヌギカメムシは、こうして一生のうちで最も弱い時期を天敵の少ない環境で過ごすことができる。
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