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海野和男のデジタル昆虫記

今日のクラシックカメラ(ライカ3f、ビゾフレックス1)

今日のクラシックカメラ(ライカ3f、ビゾフレックス1)
2002年01月06日

1950年代はレンジファインダーカメラ全盛であった。しかし次に来る一眼レフ時代の幕開けの時代でもある。すでに東ドイツのペンタコンやエクザクタは高性能の一眼レフの生産に入り、スイスのアルパも50年代が華の時代であった。
 顕微鏡を生産していたライツは一眼レフは生産していなかったが、科学的な目的に一眼レフの必要性は十分にわかっていたはずだ。そして1951年ビゾフレックス1型システムがこの世に出たのだった。これでバルナックライカが一眼レフになり、そのシステムにはベローズも組み合わせられる。
 ダブルレリーズでレフボックスのミラーを跳ね上げ、シャッターを切る仕組みだ。写真のようなアイレベルファインダーもあるが、これは上下逆像である。正像が作れなかったわけではまさかなかろう。ライツの技術者はきっと科学写真に正像は不要と思ったのだろう。ビゾフレックス1型は1962年まで製造された。後の2型、3型ではアイレベルファインダーは正像になっている。
 ライカはビゾシステムを持っていたが故に一眼レフへの進出が遅れた。ライツの最初の一眼レフは東京オリンピックの年に出たライカフレックスである。ライツ社は一眼レフは科学者の使う特殊なものと位置づけていたのかもしれない。しかしその当時は一般のカメラ愛好家の世界は確実に一眼レフ時代に
変わってしまっていたのである。何しろライカフレックスの発売された年には日本の高校生のぼくが朝日ペンタックスを使っていたような時代になっていたのである。
 本体の3fは1950年から57年にかけて製造されたバルナックライカのレンジファインダー機として完成されたモデルである。総生産台数184000台はライカではM3に次ぐヒット商品である。つけてあるレンズはヘクトール135mmである。この当時の90〜135mmのエルマー、エルマリット、ヘクトールはレンズ部分だけがはずれ、それをベローズ付きのビゾフレックスに装着すると無限大から1倍(135mmの場合)まで撮影が可能であった。
 さて今日はこの組み合わせで何を撮影しようか。

◎クラシックカメラで自然を撮る2002年初夏発行予定

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