バルナックタイプのライカには1930年代から1960年頃まで製作された様々な型がある。写真はライカスタンダード、文字通りスタンダードタイプで距離計もない。ライカそっくりなコピー商品が世にたくさんあるが、触ってすぐにわかるのは手触りが違うことだ。革張り(実際には皮でなかったりするが)の品質が違うのである。表面に絞を付けてあるところなど日本の和紙の工芸品に通じるところもある。その素材の拡大写真を撮って古い順に並べてみた。左上スタンダード、左中D2、左下は3a(いずれも戦前のもの)、右上1947年製の3c、右中シャークスキンと呼ばれる鮫革を張った3c、下は3f。3fは材質が根本的に変わったようで、Mタイプのものと似た感じになっている。けれど張り替えというのもあったのでこれはオリジナルかどうかはっきりしない。それにしても3cは2機種とも最も美しいと思った。さわり心地、使い易さななどバルナックタイプで最も好きなカメラだ。そして最も安価でもある。
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