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海野和男のデジタル昆虫記

今日のクラシックカメラ2(フォカ)

今日のクラシックカメラ2(フォカ)
2001年11月03日

フォカというカメラを知ったのはつい最近だ。フランス製のライカコピーというので興味を持った。フランスといえばファーブル。ファーブルの息子は写真家であったからフォカを使ったことがあるかななどと考えた。
 写真のカメラはスリースターである。星でランク付けするのはフランス人の好むところで、ミシュランのガイドブック片手にフランス巡りをしたときも宿やレストランの格付けにずいぶんお世話になった。大体僕が利用する宿は二つ星、三つ星といえばかなり高級で、財布と相談しなければ入れない。フォカにもちゃんと一つ星や二つ星があるから、このフォカは高級モデルということになる。
 フォカスリースターの発売は1947年と言うからぼくの生まれた年である。ライカコピーといわれるけれど印象は全く違うし、マウントも違う。当時の日本のライカコピーはほとんどライカそのものというコピー商品だが、さすがフランスである。全く同じものを作ろうなどという発想はそもそもない。レンズはOplarex 5cm/1.9 沈胴で鏡筒はアルミニウム製だ。はじめて手にしたときはカメラ全体が発するフランスらしい優雅な美しさに感激した。アメリカからシャッター不調というのを中古で購入したが、油を差してシャッターを切っているとやがて動くようになり、ほぼ問題なく撮影ができるようになった。Oplarexのレンズは表面がブルーのコーティングでとても美しい。ただレンズのガラスの中に一つ気泡が入っていたりしてびっくり、これもなんだかフランス人の繊細だけれどあまり細かいところを気にしない性格をあらわしているようだ。写真の写りはとてもよいが、なんとなくライカのレンズとは雰囲気が異なる。それが何なのかは僕もわからない。

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