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海野和男のデジタル昆虫記

今日のクラシックカメラ(アサヒフレックス)

今日のクラシックカメラ(アサヒフレックス)
2001年10月29日

僕が学生の頃、当時の先生だった日高敏隆さんの家に出入りしていたが。そこにアサヒフレックスがあった。日高さんは動物学の偉い先生であるが、写真も結構撮られていた。写真が記録としてもまだまだ生き生きとその役割を担っていた時代である。
 当時、研究室に置いてあったカメラはアサヒペンタックスにタクマーの50mmプリセット絞りのマクロレンズ付きのものだ。そのレンズは確か等倍まで撮影可能であったが既に絶版で、発売中のものは1/2倍までのスーパーマクロタクマーという自動絞りのものだった。実はぼくのプロになるきっかけとなった「スジグロシロチョウの交尾拒否」の写真は日高さんのレンズを借りて撮影したものである。
 アサヒフレックスは触ったことはなかったが、知り合いの大学の先生に倉庫か何かに眠っている古いカメラはありませんかねと訪ねたところ、シャッターが降りなくてちょっとへこみのあるアサヒフレックスというカメラなら差し上げられますよとの返事。ありがたくちょうだいしたのである。自分でいじってみたがミラーの可動部が壊れているようで手に負えなさそうだったので修理に出した。
 多少お金はかかったけれどせっかくのカメラだから写真を撮ってあげなければ申し訳ない。アサヒフレックスは1952年から1955年にかけて4種ばかり発売された。一型の価格は25000円ぐらいだったらしい付属のレンズは55mm/3.5。
 このレンズがまたすばらしくよく写るのに感激。古いレンズはコーティングなどがカラー向きでないとよく言われるが、今のフイルムを使えばそんなにひどいことにはならない。それはフイルム自体が紫外線や赤外線に感光しないように作られているからだと思う。

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