だんだん夏休みが近づいてきました。
サマーキャンプの募集も佳境を迎えてきています。
キャンプの食事といえば、カレーライスが真っ先に思い浮かびますね。「キャンプでカレーはもう古い」と、最近は、野外でのいろいろな料理を紹介する雑誌を見かけます。
確かにそうです。家庭でできる料理はたいていキャンプ(アウトドア)でも作れますから。
カレーはもう飽きたということはごもっともなのですが、そもそも何でキャンプでカレーが多いと思いますか?
これは人間関係づくりや、自然環境に対してとか、いろいろな効果があるからなのです。
サマーキャンプなどの子どもたちだけで行うキャンプでは、初めて出会った子どもたちでグループを編成することが多いのですが、そういう不安を抱えた状態の子どもたちでも、「夕食はカレーライスをつくろう」となれば、なんとなく気持ちも明るくなるし、誰でも食べたことがある料理ですから、なんとなくつくりかたもわかります。あと、カレーの優れたところは、お鍋が一つですむところです。あとはご飯を炊くだけ。食事もお皿ひとつですみます。材料を切る、火をつける等の作業がいろいろあることも魅力です。
だからカレーライスは多くのキャンプに取り入れられています。しかも初日に多いのはそういう意味があるのです。
家族でのキャンプでもカレーならみんなで作れるでしょう。
古いから、飽きたから、基本的にメニューは自由ですが、どういうメニューにするかでさまざまな効果を生み出せるということにも目を向けてもらえるといいなと思います。
(2008.7.3更新)
著者プロフィール
高瀬 宏樹 (たかせひろき)
日本キャンプ協会の職員として、全国を飛び回ってキャンプを指導することがしごと。ふだんはキャンプインフォメーションセンターで広報業務や相談に応じている。3歳と8歳の男児の父親として体を張った子育てを実践中。