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SDGsとは? ~企業や個人ができること~ -第28回エコ×エネ・カフェ 後編-

  • 2018年6月11日
  • 緑のgoo編集部
【目次】
①:「SDGs」について知っていますか?
②:SDGsの17のゴールの中で、あなたが気になるのは?
③:全体セッション
④:まとめ
⑤:エコ×エネ・カフェを終えて

全体セッション

ワールドカフェ後は、全体セッションで、講師への質問や感想を交わしあいました。

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参加者:[7]エネルギーをみんなに そしてクリーンに と[13]気候変動に具体的な対策をについて。SDGsでは火力発電所をやめようという動きですが、再生可能エネルギーは火力発電所の調整力によって電圧を保っているので、すぐに火力発電所を止めることはできないと思います。また、火力発電の多い発展途上国で電力を使えなくなったり産業が滞ったりすることも危惧しています。再生可能エネルギーは安く低炭素だと言われていますが、火力発電所を必要とする現状を見るとはそうとも言えないのではないでしょうか。

藤木:電力会社としてお答えすると、再生可能エネルギーを調整しているのは火力発電だけではなく、揚水発電や、最近は蓄電池の利用も少しずつ広がっています。この先は水素エネルギーも実用化されていきます。当面はおっしゃる通りですが、時間軸を持って考えると、2030年や2050年には再生可能エネルギーでの電力の安定供給を低炭素でできる幅が広がってくるのではないかと思います。


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参加者:企業の場合、トップが変わると今までの方針がガラッと変わると思いますが、経団連では誰がトップになってもSDGsが進んでいるという印象を受けました。どなたがSDGsを推し進めているのでしょうか?

長澤:最近の企業のSDGsへの関心の高さには、私もびっくりしています。グローバルな企業の経営者たちと直接話をした人たちの動きが主流になって推し進めていると思いますが、現在の榊原会長も、5月末に新しく就任する中西会長も共通の価値観を持ってリードしているという印象です。


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参加者:過去に国連で発表されたものは、5年や10年で改定されてきましたが、SDGsが今後改定されるようなことはありますか?

長澤:国連加盟国が合意したものを変えるのは大変なので、17のゴールが増えたり変わったりすることはないと思います。ただ、169のターゲットの下に230の指標がありますが、このレベルになると変わってくる可能性はあると思います。先ほどのワールドカフェで、日本の少子高齢化、高齢者が障害を持つようになるという問題に本当に対応できているのかということが議論されていましたが、そういう個々の国独自の問題をどうしていくのかと言われるようになる可能性はあります。ゴールそのものではないのですが、ゴール10(人や国の不平等をなくそう)のアイコンが突然変わった時は困りました(笑)。おそらく何か他のマークと似ていたということなのでしょうが…。

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参加者:経団連がSDGsを推し進めることで、NPOのようなローカルの活動にどのような影響が出てくるのでしょうか?

長澤:NPOでは自分たちの活動が17のどのゴールに貢献できるかという議論がされていると思いますが、今やっている活動に新しいゴールを足し算するような動きも出てきていると思います。新しいゴールを実現するために、課題解決にふさわしい企業へのアプローチが増えてくると思います。企業の人には、地域の課題が見えにくいこともあるので、課題の理解にNPOとの対話はとても役立ちます。私としても、企業の活動とNPOの活動の接点、共有できるゴールは何かを考えていきたいと思います。

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参加者:経団連の会員企業は1500以上ですが、ジャパンSDGsアワードへの応募数を見ても約280と少なく感じます。私のまわりでもSDGsの知名度は低いです。企業のトップの意識を変えるために経団連が取り組んでいることを教えてください。

長澤:浸透にはまだまだ課題がありますが、企業の方に直接情報をお伝えするシンポジウムなどを、トップ向けのものも含めて実施しています。また、いろいろな形での情報の発信や提供をしています。経団連の月刊誌でも「Society 5.0 for SDGs」という特集が組まれていて、各社の事例が紹介されています。また、SDGs達成に資するイノベーション事例を集めているところで、その事例集が完成すれば大きな刺激やヒントになると思います。

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