商品にならない農作物残渣で年間16万kWh
日立キャピタル株式会社(以下「日立キャピタル」)は7月2日、傘下の日立グリーンエナジーが、青森県でながいもを利用するバイオガス発電事業に出資したと発表した。
この発電事業は青森県上北郡東北町で、農業協同組合や自然エネルギーベンチャーが中心となって行っている。
東北町は日本有数のながいもの産地で、選果場で大量の残渣が発生する。これまで地元の農業協同組合が廃棄物処理を行ってきたが、2005年からその有効利用に取り組み、メタン発酵による自家処理を検討してきた。
今回の事業では、日に4トン強のながいも残渣などをメタン発酵槽に投入し、バイオガスを発生させる。発電量は年間約16万kWhで、得られた電力は東北電力に売電される。
廃熱を利用して冬場の農業を活性化
新施設は太陽光や風力とは異なり、24時間の発電が可能な安定的な電源となる。廃棄物を有効利用することに加えて、廃棄物処理コストの削減効果が見込まれる。
東北町ではさらに、発電機から回収する廃熱をビニールハウスで有効活用し、冬場の農業を可能にする仕組みづくりにも挑戦していく。日立グリーンエナジーは今後もこれらの取り組みと連携し、日本全国でのバイオガスエネルギー事業の展開を目指す。
(画像は日立キャピタル公式ホームページより)
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日立キャピタル リリース
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