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「学生ボランティア」 詳細解説

読み:
がくせいぼらんてぃあ
英名:
Student volunteer

国内の学生ボランティアの数は明らかではないが、2001年の「社会生活基本調査」(総務省統計局)の結果によると、1年間にボランティア活動を行った人の中で、10歳代前半から20歳代前半の割合が大幅に上昇している。このことから、ボランティアに取り組む学生層が増えていることが推測できる。

学生ボランティアの活動範囲は幅広く、国際協力や、災害による被災地支援、高齢者や障害者の生活援助などの福祉分野、社会教育、自然保護などの環境保全、まちづくり、農村滞在、子どもとの交流や支援などさまざまだ。また、国内や海外で行われるボランティア関連のスタディツアーに参加する学生も多い。活動形態では、学内のボランティアサークルやNGO/NPOなどに参加して長期的な活動を行う場合と、被災者支援など局地的、短期的な活動を行う場合がある。

学生にボランティアに関する機会や情報を提供することを目的としたボランティアセンターを開設する大学も多い。神戸大学総合ボランティアセンター(1995年設立)、明治学院大学ボランティアセンター(1998年設立)、東北福祉大学ボランティアセンター(1998年設立)、早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(2002年設立)、立命館大学ボランティアセンター(2004年開設)、龍谷大学ボランティア・NPOセンター(2001年設立)などが有名だ。一方、ボランティア活動に興味をもち、自分も何か行いたいという大学生のために、活動の場や必要な情報を提供するNPOやネットワークもある。

また、東北福祉大学は、日本の大学として初めて、自主的なボランティア活動のカリキュラム化を1993年度から実施。1995年の阪神淡路大震災発生時には大学をあげて被災地支援の活動を行い、ボランティアセンターの設立につながった。同大学は文部科学省の2005年度「特色ある大学教育支援プログラム」で、「ボランティア学習による21世紀型市民の育成」として採択されている。同プログラムでは、全学生に対するボランティアガイダンスや、「ボランティア手帳」の配布などを軸として、地域社会の一員として課題解決に向けたボランティア学習を推進するとしている。

一方、前述した総務省調査によると、20歳代後半の人のボランティア活動への取り組みは全世代中最も低く、学生時代にボランティア活動を経験した人が社会に出てからも同様の活動を行っているかどうかは疑問である。若年層の社会参加を進めるためにも、企業など職場におけるボランティア休暇などの支援策導入が求められる。

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