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「CREDAS」 詳細解説

読み:
くれだす
英名:
Construction Recycle Data integration System

建設工事に伴って排出される建設廃棄物の量は、2008年度で約6380万t。2005年度と比べて約17%減ってはいるが膨大な量だ。国は、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)」を2000年に制定し、一定規模以上の建築物の解体・新築工事を請け負う事業者に建設廃棄物のリサイクルなどを義務づけた。対象となる建設工事の発注者や自ら施工する者は、解体する建築物の構造などを工事に着手する日の7日前までに都道府県知事に届け出なくてはならない。しかし、こうした届出書類の作成・記入には労力や時間がかかる。そこで国土交通省は、記入作業に伴う負担を軽減するとともに、リサイクルの状況を把握するための「建設リサイクルデータ統合システム」、通称「CREDAS」(クレダス)を公開している。

国土交通省は、2002年度に建設リサイクル法の届出様式に対応したCREDASを完成させた。国土交通省がホームページ上で無償配布しており、商用に有償で配布することは禁止されている。具体的な機能としては、調査票の作成や帳票の出力のほか、データの記録メディアへの保存、前年度以前の入力システムで記録したデータの取り込みなどの作業を行うことができる。建設リサイクル法に基づき、発注者は解体工事の場合には解体する建築物などの構造を、新築工事などの場合には使用する特定建設資材の種類を届け出なくてはならない。ほかにも、工事着手の時期と工程の概要や分別解体などの計画、解体工事の場合には解体する建築物に使用した建設資材量の見込みなどを届け出る。

また、「資源の有効な利用の促進に関する法律」に基づく国土交通省令では、建設工事業者が発注者から一定規模以上の建設工事を直接請け負った場合、事前に再生資源利用計画と再生資源利用促進計画を作成し、建設工事の完成後、その実績を記録して一定期間保存することを定めている。CREDASでは同省令に対応した書類の作成を行うこともできる。CREDASではこれらの法令に即して、登録したデータを再生資源利用(促進)計画書(実施書)や再生資源利用(促進)計画書(実施書)、建設副産物実態調査、搬出先調査票、建設リサイクル法に基づく通知及び届出などの様式などに印刷することができる。

一方、建設副産物情報センターが提供している「建設副産物情報交換システム」(COBRIS)はCREDASに似ているが、CREDASの機能も併せもつ。東京都は建設リサイクルガイドラインにより、建設副産物が発生する全ての工事について、COBRISへの登録を義務づけている。CREDASやCOBRISは、国が行う建設副産物実態調査の効率化にも活用されている。

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