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「リサイクルマーク」 詳細解説

読み:
りさいくるまーく
英名:
Recycle Mark

循環型社会を築くために、リサイクルの推進は欠かせない。リサイクルマークは、ある製品がリサイクルできるかどうかを消費者が簡単に見分けられるように表示したマークで、識別マークともいう。日本におけるリサイクルマークは、1970年代に清涼飲料メーカーなどが集まって任意団体を設立し、「統一美化マーク」を自動販売機や缶やびんなどに貼ったことに始まる。缶やビンなどの清涼飲料が大量に出回り、空き缶などを街に投げ捨てる「ポイ捨て」行為が街の美観を損ねるようになったためだ。このマークは、ごみ箱に空き缶を投げ入れるデザインで、「のんだあとはリサイクル」と標語が入っており、「リサイクルマーク」や「ポイ捨て防止マーク」とも呼ばれた。

その後、資源の有効利用やごみ減量の必要性などから3Rの重要性が認識されるようになったが、消費者にとってはある製品の素材が何か、リサイクルできるかどうかなどの判断がつきにくい。このため、一目で識別できるマークが必要となり、1991年に再生資源利用促進法(現・資源有効利用促進法)が施行され、スチール缶とアルミ缶にリサイクルマークによる表示を行うことが義務づけられた。また、1993年にはペットボトルを識別するPETマークの表示が、2001年からは紙とプラスチックの識別マークを容器包装に表示することが義務づけられた。プラマークや紙マークどの大きさは決まっており、細かい仕様を満たす必要がある。

かつては、プラスチックマークとともにそのプラスチックの材質が何であるかを示す国際的なSPIコードによる表示が行われていた。三角形の矢印の中に、1から7までの数字が記されたマークだ。しかし、容器包装リサイクル法の施行により、飲料・酒・しょうゆ用ペットボトルに三角マークの「1番」を表示し、その他のプラスチック製容器包装にはプラマークを使用するように統一され、今ではSPIコードによる表示はあまり行われていない。プラマークには、「PE」や「PP」などプラスチックの種類を表す略号を付けることが推奨されている。リサイクルマークの表示は、容器メーカーと容器包装の製造を発注する事業者や、輸入販売事業者に義務づけられる。また、プラスチック・紙製の容器包装については、再商品化義務と識別表示義務の対象者は同じだ。

その後、資源有効利用促進法の改正により使用済みパソコンの回収・再資源化が義務づけられ、2003年10月から個人や家庭向けPCにメーカーがリサイクルマークを付けている。また、2004年10月には自動車業界の自主的取り組みとしてオートバイなどを対象とした二輪リサイクルマークが登場。新製品の購入時にあらかじめ消費者がリサイクル料金を支払ったことを示すマークだ。このほかにも、古紙の配合割合を示すマークや、古紙・牛乳パック利用を示すマーク、電池の種類を示すマークなどさまざまな種類があり、リサイクルの推進にリサイクルマークが果たす役割は大きい。

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