牛乳やジュースなどの容器に使われているパック式の紙容器。ガラスびんと比べて軽く、割れにくいといった利点をもつため広く普及した。良質のバージンパルプからつくられているため、森林資源を保護する観点から、消費者団体などを中心に回収運動が進んだ歴史がある。従来、牛乳パックをはじめとする紙パックの再利用は使い捨てのトイレットペーパーなどがほとんどだった。しかし、現在ではトイレットペーパーに加えてティッシュペーパーや板紙などへのリサイクルが進んでいる。
2008年度の飲料用紙パックの出荷量は21.1万tで、回収量は市町村・店頭・集団回収を合わせて5.7万tとなっている。また、同年度の紙パック全体の分別収集実績は1.5万tで、1390の市町村が分別収集を実施した。一方、内閣府が行った2009年度の環境問題に関する世論調査によると、ごみ問題に関心をもってリユースやリサイクルに取り組んでいる人のうち、牛乳パックなどの店頭回収に協力している人の割合は50％を超えており、回収量の増加に期待がかかる。
