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「石見銀山」 Q&A解説

読み:
いわみぎんざん
英名:
Iwami Ginzan Silver Mine and its Cultural Landscape
  • Q: 石見銀山が世界遺産に選ばれた決め手は?
    世界遺産になるには「顕著で普遍的な価値」が必要だが、石見銀山が登録された理由は何だろうか。

    A: 2007年6月28日、「石見銀山遺跡とその文化的景観」がユネスコの世界遺産委員会により世界遺産に登録された。当初、登録延期の勧告もあったが、その環境配慮型の森林経営が高く評価され、審議の終盤で登録に持ち込まれた。世界遺産に登録されるには、1) 他に類例のない固有のものであること、2) 国際的に決められた判定基準に照らして「顕著で普遍的な価値」があると認められること、に加えて、3) 資産の価値にふさわしい有効な保存管理が手厚くなされていることが条件とされる。島根県大田市による解説によると、石見銀山の「顕著で普遍的な価値」には大きく次の3点がある。1) 日本産の銀の流通とそれによる貿易参入によって世界的に重要な経済・文化交流を生み出した、2) 採掘から精錬までの作業がすべて人力・手作業で行われるなど、銀生産方式,鉱山開発の伝統的技術の跡が豊富で良好に残された、3) 銀の生産から搬出に至る全体像を不足なく明確に示す。また、鉱山に関係する遺跡と自然環境が一体となって文化的景観を形成している例は、世界的に極めて貴重である。これは、森林資源の適切な管理の下に、製錬に必要な木材燃料の供給が行われたことによるもので、環境配慮型の鉱山運営がなされていた点が、世界遺産の登録にあたって高く評価された。

  • Q: 日本の世界遺産には他にどこがあるの?
    日本には、石見銀山を含めて14件の世界遺産があるそうだが、どこで、どんな遺産なのだろうか。

    A: 2007年6月28日、ユネスコ・世界遺産委員会は日本が推薦していた「石見銀山遺跡とその文化的景観」を世界遺産として登録した。これにより、日本の世界遺産は、文化遺産11件、自然遺産3件の合計14件となった。日本の世界遺産は、登録年順に1) 法隆寺地域の仏教建造物(奈良県・1993)、2) 姫路城(兵庫県・1993)、3) 屋久島(鹿児島県・1993)、4) 白神山地(青森県、秋田県・1993)、5) 古都京都の文化財(京都府、滋賀県・1994)、6) 白川郷・五箇山の合掌造り集落(岐阜県、富山県・1995)、7) 厳島神社(広島県・1996)、8) 広島平和記念物=原爆ドーム(広島県・1996)、9) 古都奈良の文化財(奈良県・1998)、10) 日光の社寺(栃木県・1999)、11) 琉球王国のグスクおよび関連遺跡群(沖縄県・2000)、12) 紀伊山地の霊場と参詣道(三重県、奈良県、和歌山県・2004)、13) 知床(北海道・2005)、14) 石見銀山遺跡とその文化的景観(島根県・2007)。このうち、3) 屋久島、4) 白神山地、13) 知床は自然遺産であり、他は文化遺産である。また、日本政府は「平泉―浄土思想に関連する文化的景観」の推薦書を世界遺産センターに提出しており、2008年の世界遺産委員会で世界遺産リストへの登録が審議される予定だ。

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