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「森林浴」 Q&A解説

読み:
しんりんよく
英名:
Forest Therapy
  • Q: フィトンチッドの利用法は?
    森林浴の効用のひとつであるフィトンチッド。日本でも昔から利用されていたというが、本当なのか?

    A: 森の中でリラックスできるのは、フィトンチッドと呼ばれる物質が関係している。フィトンチッドの「フィトン」とは植物、「チッド」とは殺すという意味のロシア語で、「樹木から発散し、周囲の微生物などを殺す働きをもつ物質」を意味する。フィトンチッドは、人間の体に触れると、副交感神経を刺激して精神を安定させ、解放感を与え、あるいは肝臓の働きを高める酵素を活性化させるなど、さまざまな効用をもっているといわれる。冷蔵庫のなかった時代には、日本でも樹木などの葉の殺菌効果を利用した食べ物が考えられていた。サクラの葉やカシワの葉で包んだ桜餅、柏餅や、笹の葉寿司はフィトンチッドの抗菌・防虫効果を利用したもの。生鮮食品をヒノキの桶に入れ、その中に針葉樹の葉を敷いて運搬したのも、抗菌・防虫・防腐効果を利用したものといえる。また、森林のそばの高山地に療養施設を設けたのは、長期の森林浴が結核や貧血症などさまざまな病気に効果があると経験的にわかっていたためといわれている。

  • Q: 上手な森林浴の方法は?
    気軽に森林浴を楽しむ方法には、どんなものがあるだろうか?

    A: 本格的な登山などではなくても、市民も手軽に森林浴を楽しむことができる。「全国森林浴の森100選」や、地方自治体などが選んだ森林浴に適した森から身近な場所に行くのも良いし、豊かな森があるハイキングコースを自分で探しても良い。針葉樹林がフィトンチッドをたくさん出すといわれているが、あまり針葉樹林にこだわらず、気持ちの良い森なら広葉樹林帯でもかまわない。たとえば、東京の「明治神宮の森」が「全国森林浴の森100選」に選ばれていることからもわかるように、都会の中でも森林浴を楽しむことはできる。あまり短時間の滞在では効果が期待できないので、日帰りの場合は遠くへ行かずに、3、4時間くらいは現地でゆっくりできる距離の森を選びたい。春から夏にかけて樹木が葉に覆われる季節がベターだ。ハイキングに出かける服装で、足元は運動靴やキャラバンシューズなどしっかりしたものを選ぶようにしよう。

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