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「世界食料デー」 詳細解説

読み:
せかいしょくりょうでー
英名:
World Food Day

1979年に開催された国際連合食糧農業機関(FAO)第20回総会の決議に基づき、国連は1981年、毎年10月16日を「世界食料デー」と定めた。世界中すべての人が自身の生活を見つめ直し、食料問題について考える共通の日とすることが目的だ。国際社会はこの日を中心に、墓本的人権である「すべての人に食料を」を実現するため、栄養不良、飢餓、貧困などの課題解決に協力して取り組む。

FAOの統計によると、世界ではおよそ8億7000人が飢餓に苦しみ、飢餓人口の98%が途上国に集中している。また、健康的に生きていくために必要なビタミンやミネラルを十分に摂取できていない人の数は20億人に上るという。国連世界食糧計画(WFP)は、2013年の世界食糧デーのテーマを、「食糧・栄養安全保障に向けての持続的食糧システム」として、途上国における持続可能な開発のためには「栄養」を主軸に据えることが必要であると提言した。

世界食料デーに関連して、FAOやWFPをはじめとする国際機関のほか、各国政府、NPO、企業などが、10月を「世界食料デー」月間と位置付けてさまざまな取り組みを行う。日本では2013年の同月間に、草の根レベルの世界食料デー実行委員会が、世界と日本の食について考えるイベントを実施した。また、日本国際飢餓対策機構は1982年から国内で啓発活動を展開している。毎年9月から11月までの3カ月間を独自の世界食料デー月間として、全国数十カ所で大会を開催している。

一方、気候変動など地球環境の変化も、食糧問題の悪化に拍車をかけているという指摘がある。気候変動により、世界各地で暴風雨や洪水、干ばつなどの極端な気象現象が増加し、農家や食料不安を抱える人々の状況が深刻化するためだ。国連気候変動枠組条約事務局は2013年の世界食料デーに、食料安全保障と気候変動が相互に関連しているとするコメントを公表した。

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