A: 国際連合食糧農業機関(FAO)がまとめた「世界の食料不安の現状2012」によると、慢性的な栄養不足、すなわち飢餓に苦しんでいる人の数は約8億7000万人と推定される。また、その約98%にあたる8億5200万人が開発途上国に住み、途上国人口の15%近くが栄養不良であると推定される。FAOは、貧困層が世界の経済成長による恩恵を受けられるようにするために、公的資金を充実して活用していくべきであるとしている。また、極貧層のほとんどが生計の大部分を農業などに依存していることから、女性を中心とした小規模農家への支援が効果的であると提言している。
A: 10月16日の世界食料デーとその前後には、世界中でさまざまなイベントが実施される。国連世界食糧計画(WFP)は、2013年の世界食糧デーのテーマを「食糧・栄養安全保障に向けての持続的食糧システム」として、飢餓に苦しむ人たちの栄養状態改善に取り組んだ。日本では2013年10月に、NPO法人ハンガー・フリー・ワールドなど9団体が協力して世界と日本の食について学び、考えるイベントを開催した。また、日本国際飢餓対策機構は1982年から毎年9月から11月までの3カ月間を独自の世界食料デー月間と位置付けて、全国数十カ所で大会を開催するなど啓発活動を展開している。