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「マクロビオティック」 詳細解説

読み:
まくろびおてぃっく
英名:
Macrobiotique

マクロビオティックとは、「マクロ(大きい、長い)」、「ビオ(生命)」、「ティック(学)」を組み合わせた合成語だ。穀物や菜食を中心とした食生活によって、「健康で長生き」を実践しようとする考え方だ。マクロビオティックの基本には、この世界(宇宙)は陽と陰の2極によってできているという中国の陰陽思想がある。陰陽のうち「陰」は拡散していく遠心的なエネルギー、「陽」は収縮していく求心的なエネルギーととらえ、ものの考え方から健康や食生活まで、陰陽でとらえることができるとする。

イメージとしては、陰は身体を冷やし、柔らかく、女性的で、上昇し、水分が多いなどの特徴がある。一方、陽は身体を温め、固く、男性的で、早く動き、下降し、水分が少ないといった特徴がある。マクロビオティックは、こうした陰陽の考え方を食生活に取り入れたものだ。食べ物にも陰性食品、陽性食品があり、さらに陰と陽に属さない「中庸」な食品があるとする。そして、中庸の食べ物である玄米などの穀類を中心として、これに陰性、陽性の野菜などを上手に組み合わせて摂取することが必要であると提唱する。

簡単に言えば、動物性のものをあまり摂取せず、穀物や野菜類を中心にして、献立をつくればよい。つまり、肉を中心とした過コレステロールの欧米流の食ではなく、穀物や野菜を中心とした伝統的な日本食を取り入れることが基本といえる。このようなマクロビオティックの「食」の考え方は、欧米型の食のスタイルによって糖尿病、心臓病、高血圧症などの生活習慣病の発症が増加している日本でも注目されている。最近では女性ファッション誌やテレビなどのメディアで取り上げられる機会も増え、マクロビオティック・レシピなどを紹介した書籍やウェブサイトもある。

とはいえ、マクロビオティックはあくまで食に対する一つの考え方であり、食のあり方のすべてではないし、また、近代的な医学の代わりになるものでもない。なお、マクロビオティックの理論は、大正から昭和にかけて桜沢如一(ゆきかず)という民間の研究者が、独自の食養法によって築き上げたものを基本としている。最近注目されているマクロビオティックは、氏の考え方を基本としつつ、学者や料理研究家などによってアレンジされたものだ。

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