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「騒音」 詳細解説

読み:
そうおん
英名:
Noise

騒音とは、身のまわりのさまざまな音のうち、好ましくない音や迷惑な音のことだ。大気汚染水質汚染土壌汚染などとともに、環境基本法公害として定義されている。どんな音を騒音と感じるかについては個人差があるものだが、一般的には次のような音が騒音と言われる。1) 聴覚障害、睡眠障害、頭痛やめまい、ノイローゼなどの原因となる音、2) 作業効率低下、会話障害を引き起こす音、3) 地価の低下や、土地利用の制限などの社会的な影響を及ぼす音。

騒音が大きな問題となったのは1960年代からのこと。主に工場や事業所、建設現場、自動車、航空機などから発生する音が原因だった。これらの騒音対策として、1967年に「公害対策基本法」が、1968年に「騒音規制法」が制定された。騒音規制法では、工場、事業所、建設工事、自動車騒音に対する規制が敷かれた。また、1993年に制定された「環境基本法」では、騒音を地球環境保全の枠組みのひとつとしてとらえ、騒音に関する環境基準が定められた。たとえば、療養施設、社会福祉施設などが集合して設置されている地域では、環境基準値を昼間50デシベル以下、夜間40デシベル以下、住宅地域では昼間55デシベル以下、夜間45デシベル以下などと細かく定められている。デシベルは音の強さを表す単位だ。

騒音は、発生源の多様さや規制の難しさなどから、解決が困難なものも多い。中央道の暴走車による騒音、沖縄県の普天間基地や東京都八王子市の横田基地、町田市の厚木基地などの航空機騒音、鹿児島市の薩摩田上トンネル上にある住宅地域の鉄道騒音問題などは、マスコミでも大きく取り上げられた。

近年、騒音問題に対する企業の意識が向上し、大手運輸会社では、騒音の大きいディーゼル車からLPG車への切り替えを行ったり、ドライバーに対して不要なアイドリングを行わないような教育を実施したりしている。また、メーカーでは工場で作業するフォークリフトを電気式に切り替えるなど、騒音に配慮した生産活動が増えてきている。一方で、警報機や電車内の案内放送など、文化に由来する文化的騒音が社会問題になっている。

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