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「廃棄物の広域移動」 とは

読み:
はいきぶつのこういきいどう
英名:
Movement of Waste

廃棄物の中間処理最終処分を行うため、発生した地域以外の場所へ都道府県の区域を越えて運ぶこと。特に首都圏などの大都市圏で顕著になっている。産業廃棄物については、2004年度に首都圏から中間処理や最終処分を目的として他の地域へ搬出された量は1378万トンで、その半分以上の約750万トンが東京都から搬出されたものだ。一方、一般廃棄物については、2005年度に1都6県で排出され、最終処分された195万トンのうち23万トンが都県外に搬出された。また、その70%以上に及ぶ約16万トンが首都圏外で最終処分されている。さらに、全国の市町村から都道府県の外へ搬出された一般廃棄物の最終処分量は約36万トンとなっており、その約6割を首都圏が占めている。

処理内容別にみると、中間処理するために東京都から埼玉や千葉、神奈川など各県に移動している量が非常に多い。また、最終処分するために移動した量では埼玉、神奈川の両県からの搬出量が多い。つまり、都外に搬出された産業廃棄物が、隣接県で中間処理された後に他の道府県へと運ばれて最終処分されている現状がうかがえる。廃棄物が広域移動する背景には、首都圏などでは廃棄物を処理するための土地を確保することが難しいといった事情がある。一方、他の地域で出た廃棄物を受け入れることに対する不公平感や、環境汚染に対する不安を抱く人は多い。このため、各地で処理施設の設置をめぐる紛争や反対運動が起きている。

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