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「環境保全型科学技術」 とは

読み:
かんきょうほぜんがたかがくぎじゅつ
英名:
Conservation Oriented Science and Technology

環境と調和した科学技術のこと。従来の科学技術は、人類の存続や幸福の追求、文明の拡大などを主な目的としてきた。しかし、エネルギーや資源の枯渇、気候変動地球温暖化、化学物質汚染など、地球環境をめぐる問題は広域化、複雑化している。深刻化する環境問題を直視し、持続可能な社会を構築するためには、環境保全型科学技術の考え方が欠かせない。

環境保全型科学技術は、原料の採取から、輸送、製造、消費者への提供、廃棄に至るすべての過程で、環境負荷の低減を考慮することが求められる。1996年に施行された科学技術基本法は、科学技術の振興に関する基本方針の中で、科学技術の振興は、人間の生活、社会及び自然との調和を図りつつ、積極的に行われなければならないとしている。

科学技術基本法に基づき2011年に策定された第4期科学技術基本計画は、持続的な成長と社会の発展を実現するため、エネルギー利用の高効率化・スマート化や社会インフラのグリーン化など、グリーンイノベーションの推進を掲げている。一方、ICT(情報通信技術)により社会の環境負荷を低減する「Green by ICT」と、ICT自体をグリーン化する「Green of ICT」から成る「グリーンICT」の取り組みも進められている。

環境科学に関する科学技術分野の集まりとして、公益社団法人環境科学会がある。また、環境に関する研究の実施主体としては、公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)や国立研究開発法人産業技術総合研究所(AIST)などがある。このほかに、国立環境研究所などの機関が環境科学に関する研究を行っているほか、環境科学を学ぶカリキュラムを置く大学なども多い。

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